家具 ○家具 引越しにあたって、家具を揃えた。 ホームセンターなどには、廉価で合理的なものも多い。かつて札幌で一人暮らしをしていたので、あながち詳しくないわけではなかったし、東京に戻ってからは自由ヶ丘のNOCEという店の製品を愛用したが、いまや外国資本がここまで入ってきていることは、このたび初めて知った。 妻の勧めで、スウェーデンのIKEAというところのものにした。巨大な店構えで、セルフサービス・自己持ち帰り・自己組立という方式だ。日本最初の店は幕張にできて、次には港北に作った。土日でなくとも駐車場は常に満車に近く、いかにもそれらしい、30代くらいの子連れ若夫婦や、リタイアした初老の夫妻などで大いに賑わっている。ライフデザインのセンス自慢のIKEA人種ともいうべき人々が、すでに出現しているようでもある。 さてIKEAの家具のメリットは、 一.廉い 二.ものがしっかりしている というところだが、デメリットといえば、 一.大きくて日本人サイズではない 二.自分で組み立てねばならない の二点だ。 このメリットとデメリットは連動しているわけで、つまり廉さの秘密はすべてセルフサービスによる中間コストのカットにあるのだ。 とはいえ、これはアメリカのホールセール店であるCOSTCOを見た際にも感じたことだが、「こんなの人間様の買い方・商売の仕方ではないでしょう」という感じだ。 問屋も、仲買も、小売もあって、それで綺麗に包装された品物が、場合によったら外商の手でお得意さまに丁寧に届けられる、その油の流れるような心地よさは、「コスト」とか「マージン」とかいうことばでは語り得ないものだろう。 と言いつつ、しばらくは組立てに頭と手を痛める日々が続きそうだ。 [0回]PR