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札幌シルクロードの会

○札幌シルクロードの会
 6/28-30と、札幌に行ってきた。今夜戻ってきて、この記事を書いている。
 札幌で、もう20年続いた市民の集まり「札幌シルクロードの会」というものがある。シルクロードに関する話を毎月、斯界の講師を呼んで休みなく聞き続け、ついに延べ例会数220回を数えた。しかし会員の高齢化を迎え、ついに今月限りで閉会の運びとなった。
 私は13年ほど前の札幌在住時代、ある先生との出会いがきっかけで思いがけずこの会の講師を引き受けることになり、東京に戻ってからも毎年最低1回は札幌を訪れて、シルクロードのさまざまな話題を語ってきた。またこの会とのつながりから、これも思いもかけないことに、札幌で開催された「シルクロードの煌めき」展の企画・監修にも携わることになったのは得がたい経験で、まことに有難いことだった。
 そうした関係から、このたび閉会記念講演の依頼を受けて、札幌へ赴いたのだった。
 講演では「シルクロード総まとめ」と題して、これまで私が話してきたことを振り返りつつ、最近の新たな研究成果や調査情報も交え、シルクロードの全体像を描き出そうとした。普段の講演では1時間半、休憩も交えて行なうのだが、今回は2時間休みなしで話し続けた。それでも後半はだいぶん急ぎ足になってしまったが、話したい部分はかなりの程度話せたものと思っている。
 この会はある意味で生涯教育活動のはしりとも言え、また自主的市民活動というところからは、明治期の札幌に花開いたボランティア教育活動であった「遠友夜学校」を髣髴させる精神と熱意で講師も会員も取り組んだものだった。しかしその一方では、元来シルクロードに興味関心を持った人々の集まりというところから、そもそも知識も豊富でまた耳も肥えていて、軽々な話題は乗せられなかったし、人生経験からしても若い講師の私などの及ぶところではなく、その点では緊張感もあった。
 とはいえ会員の方々はつねに温かく、ひとことも聞き漏らすまいと熱心に聴き入ってくださったので、私にとってはこの例会はこよない楽しみだった。梅雨のない札幌のさわやかな初夏の夜、講演会場から懇親の席へと場所を移すために歩いた赤レンガ道庁前の道の楽しさは、忘れることのない思い出だ。
 このような素晴らしい活動に関われたことを幸せと思いつつ、お礼の気持ちも込めて、心覚えまでに記しておく。

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