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浅草羽子板市

○浅草羽子板市
 年も押し詰まった土曜日というのに、まだ入試の打ち合わせ会などに駆り出される。
 幸い昼前に終わったので、浅草まで足を伸ばすことにする。羽子板市の最終日。
 下町のここ大川沿いまで来ると、青空にはもう、はるか北関東を感じさせる、あのやや白い光がさしている。
 浅草寺羽子板市は、高村光雲の聞き書きなどによれば、昔は「歳の市」だった。それがしだいに、もっぱら羽子板を扱うようになったらしい。
仲見世本堂側から仲見世側を見る羽子板市風景お買い上げ・三三七拍子直後です 毎年吉例の、干支の置物と楊枝入れを買う。伝法院通りも仲見世も、一杯の人出。土曜日の昼時だし、「大黒屋」も「小柳」も行列、「ヨシカミ」に至っては2時間くらい待ちますなどと紙が出ていて、当たり前だが到底入れるものではない。
 まずは観音様に詣でる。境内も祈願者で黒山の人だかり、中国語も至る所で聞こえる。
 お参りの後は、去年も寄った境内の小屋掛けの店で、小さな歌舞伎羽子板を求める。語りが独特の調子で面白いおじさんの店で、三代に渡ってやっている。前の年のことも覚えていてくれたようだ。
 羽子板市を後にし、人形焼、それに「アンヂェラス」のケーキを土産に買って、こちらは田原町まで転進。ひとつ目をつけている天麩羅屋があったのだ。それに浅草は、なんでも観光値段で高い。
 店の名は「たけなわ」。天丼を注文。昼の定食時間には、味噌汁、サラダ、漬物もついて800円。ちょっとたれが少なめだが、味も揚がり具合も、御飯の具合も、「大黒屋」に優るとも劣らぬ、と思った。お酒の肴もあり、夜はまたいいだろう。
 帰り道、表参道で地下鉄を乗り換えたのだが、構内を歩く人たちはみんな、流行のやや細身の黒っぽい服を着て、身のこなしも素早くて目の覚めるようで、下町とはまるで大違いだと思った。

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