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インターナショナル

○インターナショナル
 ネットのとあるサイトで、世界各国の「インターナショナル」を聴く。
 天安門事件を体験した私にとって、インターナショナルは、1989年北京の春の中国民主化運動の象徴としての存在だ。ところがその当の中国といえば、いまや民主化など遥かに通り越したところへ往ってしまった。なのでここでは繰り言など措いておいて、曲そのものについて述べることにしよう。
 同じ曲といえども、それぞれの国によってずいぶん歌い方にも演奏の仕方にも相違があるものだ。フランスはさすがに正統派、編曲が一番好きなのは中国。ベトナムは今の言葉でいうなら「ゆるい」。イギリスは案外つまらない。アイリッシュのフォーク調のものは切々としていいのはイギリスに抑圧されている思いがあるからか。ロシアのはあえて聞きません。
 面白いのは、最後の「インターナショナル、我らがもの」の旋律が国によってだいぶん変えてあることで、スウェーデン、イタリアなどが顕著だ。とくにイタリアのはとても気に入った。まるでフランスのわらべ歌を聴いているかのようで、むしろ"Le bon roi Dagobert"などというような唄を思い出してしまった。うまくは言えないが、ヨーロッパ・コーカソイドの草莽的心性がずっと連なっている感じ、とでも表現すればやや近いだろうか。
 それはそれとして、この歌のルフランのところの歌詞はやはりすごい。「セ・ラ・リュット・フィナール」というのだから。ミレニアム黙示録の世界だ。社会主義がcredoであることがよくわかる。
 ちなみにここは中国語版でも「チャシツイホウディトウジャン」とちゃんと直訳してあるのに、日本語の歌詞は「いざ戦わん、いざ」となんだか微温的だ。

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