●Let It Beの話、続く。←司馬遼太郎風。
Let It Beデジタル・リマスター版、買ってしまいました。意志の弱いこと。しかしこれは、あくまで文献学的、学者的興味。
それでどうだったかといえば、ぜんぜん変らない。音がクリヤーになっただの、パートが明瞭になっただの、ちっとも感じない。耳が悪くなったのか。
いや、心と頭の中に徹底的に聴き込んで叩き込まれているから、ほとんど何も聴き逃していないのだ。当時の「ステレオ」で際限なくリピートして、寝ても起きても流していたから、夢に出るほどになった。シンコー・ミュージックの楽譜を徹底的に諳んじて、それにビリー・プレストンのパートや、楽譜と違うポールの弾き方もコピーした。ベースの部分も取り入れた。
中学2年、3年、高校1年の頃は、ほとんどそれで終始したのではなかったか。
やはり、最初の印象というものが強烈だ。もちろん、いま初めて聴いて衝撃、という若い人は、それはそれで幸福だ。ずっといい音で聴けるのだから。
「パスト・マスターズ」のジョージ・マーティン・バージョンも注文しようかと思ったが、これなら同じことかもしれない。