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神とヒヨコ

 私が思うに、神とは大きな子供だ。私は、子供にいじめられるヒヨコだ。子供は、ヒヨコがどんなに弱い存在かなど、頓着ない。いじりまわして、ひっくり返して、さんざんに弱らせる。ヒヨコはそれでも、ピイピイと鳴きながら、懸命に後を追い、寄り添うが、子供はヒヨコをもてあそび続け、ついにはヒヨコは力尽きる。子供はヒヨコをいじめ殺すのだ。
 神が人間に対する態度とは、要するにこんなものだ。不条理で、残酷で、無慈悲だ。なぜなら、神は子供なのだから、当然だ。
 それでも人間の子供ならば、まだしもヒヨコを殺したことを後悔してめそめそ泣いたり、庭に墓を作って埋めたり、ときには思い出して哀れがったりもするだろうが、神にはそんな心の咎めなぞ、はなから皆無だ。全能の子供なのだから。
「神はそのひとり子を送られたほどに、人を愛された」などというのは、パウロか誰かの負け惜しみの世迷言だ。それが証拠に、イエスは「エリ、エリ、ラマ、サバクタニ」と絶望して殺されたではないか。
 だから、イエスだけは信用できる。イエスだけが同情してくれる。イエスだけが共感してくれるのだ。思えば、その瞬間にいつも傍にいてくれる。
 観音様より、もう少し人間じみていて、いい。
 今夜も、NHKFM。

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