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ドカベン

○ドカベン
 コンビニに寄ったら、『ドカベン』のペーパーバック版が出ていたので、つい立ち読みしてしまう。気がついたら1時間。
 今改めて読み返してみて思うのは、水島新司はやはり人情マンガにこそ、その本領があるなということだ。読んだのは第一巻なのだが、ここではドカベン山田太郎は、まだ中学生、しかも舞台は柔道部だ。もちろん柔道のみならず、学園生活全般もよく描き込まれ、伏線も十分張られている。貧しく明るいドカベン一家、富裕だが成金に付き物の偏頗さを併せ持つ岩鬼家、実に類型を踏んでいるが、それが安心して読める所以でもある。
 これがしだいに野球一筋に特化していってしまうわけだが、ともかく初期の水島新司のマンガは、細やかだがくじけない、そうした人を信じる真心を描かせたら一品だ。野球に題材をとった『ダブダブ1ちゃん』(兄が貰った王選手のユニホームを勝手に着て出た子供が活躍する)ですら、基本は人情、触れあい、助け合いだ。
 またあらためて面白かったのは、このころは結構、楽屋落ち的なサービスが随所にちりばめられているということだ。たとえばドカベン一家が「たまに」行く銭湯の番台に座っている「十円クン」は明らかにつのだじろうのキャラクターだし(つのだじろうといえば、この人も恐怖物に行く前は『忍者あわて丸』などのギャグマンガで鳴らしたものだが、もっと遡ると、『どんてん大将』に見られるように、人情劇を描かせたら最高なのだ)、柔道連盟の若き実力者は、武内つなよしの名作『いがぐり君』へのオマージュ、成人した姿だ。
 復刊ペーパーバックには、こんな新たな発見の面白さもあった。

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尋常ならざる陽光

○尋常ならざる陽光
 今日の陽光は尋常ではなかった。
 真夏の薩摩にも行ったことがあるが、これほどの輝きは見たことがない。
 これでは「温暖化」といえども、CO2ではなく太陽活動の方に軍配を上げたくなる。黒点の具合はどうなのだろうか。
 とはいえ立秋で、多摩の外れに移ったわが家周辺では、風はそれなりに涼やかでもあった。
 しかし夕方から行った根津の鍼の先生の家のあたりは、あのもわっと包まれる東京の暑さだった。
 遠近に見える小洒落た飲み屋や一品料理屋、ダイニングバーなどの灯りをゆかしく思いつつ、帰って来た。

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ボルボ240、オイル交換

○ボルボ240、オイル交換
 オート・ボルタへ行き、ボルボ240オンマニ号のオイル交換をした。12月点検以来なので、たぶん交換しないまま7000キロくらいまで走ってしまっていたはずだ。交換時、123413km。
 オイルはいつもどおり、バルボリンMaxlife10w-40、オイルフィルタはボッシュ製、WAKO'sのFVを添加。
 オート・ボルタの社長が、キャップの裏を見て、「ぜんぜん焼けてませんね、綺麗なものだ、メンテナンスの賜物ですね」と誉める。要するにオイルは汚れていなかったということだろう。だからといって換えなくてもよかったなどと居直るつもりはない。
 その後、社長の運転で、周囲を少し試運転。基本的に何の問題もない。ただここしばらく燃費が少し落ちている(リッター7km)ので、そのことを言うと、「カーボンが溜まっているのかな、アクセルペダルが少し重いと感じたらカーボンかもしれない、スロットルバルブとアイドルエアコントロール(IAC)バルブ清掃をすることが必要ですね」とのご託宣。これはボルボ240整備の定石どおりだ。あとはWAKO'sのF1を連続投入するようにとのことだった。
 それから、6月半ば以来、アンテナマストがうまく伸び縮みしなくなっているので、これの修理も頼む。たぶん中のプラスチックワイヤーが経年劣化を起こし、ずれたか欠けたかしているのだ。駐車した際、段差を乗り越えた拍子でこうなった。これは前のボルボ740でも経験済みの定番トラブルだ。上下運動のはずみで、運が悪ければこの故障が起きる。おそらくアッセンブリー交換となるだろうが、永く乗るつもりなので思い切ってレストアしよう。それにボルボ240のアンテナは、非常に性能がいいそうなのだ。
 それと、以前ガレージの社長に言われた、本来のマイナスアース線の強化だ。すでにオーディオテクニカのスピーカケーブルにエーモンの端子をカシメてつけてある。これを交換して取り付けてもらう。
 以上3点、ただしもうお盆間近で工場も車を受け入れないので、これらは8月下旬に一気にまとめてやってしまうということで話をつける。
 どうも車検以来、ボルボ240オンマニ号はぐれている様子。
 ガソリン200円かと言われる昨今、燃費が悪くなるのは困る。なんとか以前のあのバランスを取り戻してもらいたいものだ。

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竹島問題

●竹島問題
 文部科学省の判断が拙劣なのだとは思うが、それより何かもっと大きな問題を隠すための眼くらましだろう。背後で大きく手を組んで得をしようとしているのは誰か、あるいはどこか。

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うえの夏まつり

○うえの夏まつり
 私きぬのみちは、極くたまにだが、大道芸人/旅芸人のはしくれとなることがある。
 今日がそうだった。「うえの夏まつり」の一環として不忍池弁天堂前で行なわれている大道芸のステージに、「シーサーズ」をコアとする沖縄島唄メンバーとして出演したのだ。
 私の役どころは、沖縄の招来神である「ミルク」。面をかぶり、杖を突いて、軍配形の団扇を持って登場する。
 不忍池は蓮の盛り。花もちらほら咲いている。骨董市も開かれ、夏らしいいささかべたついた空気が身にまつわる中、提灯の下をそぞろ歩く人かげもしだいに暮れなずんでいく風景を見ている心持ちは、また格別だ。
 ステージも首尾よく終わり、打ち上げはアメ横近くに場所を移して、ここでも島唄で大盛り上がりだった。

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夢の話

○夢の話
 今朝の夢。
 ちょうど今頃の晴れた季節。どこかの海が見える断崖〈木は茂っている〉の中腹にある神社の建物の二階から見下ろしている。どういうわけか、横に仏壇もある。
 下の参道に、いましも参拝を終えた行列が拝殿からぞろぞろと出てくる。悪代官一行? とにかく、信仰心のかけらもない、欲得だけを願う悪いやつら。
 私は先を斜めに削いだ竹〈先端に毒を塗ってある?〉を窓の外に投げ下ろす。一行目がけて投げたつもりではないのだが、竹はその行列の代官が歩いているすぐ横に落ち、大きな銅の香炉に当たって音を立てる。
「大騒ぎになるな」と思っていると、突然、一天にわかに様相が変わり、断崖から海に向けて大風が吹き出す。参道の行列も散り散りばらばらになったらしい。
 砂混じり、小石混じりの冷たい強風が、二階の窓から身を乗り出している私にも吹きつけ、ばらばらと石と砂が当たる。
 何かの神意だとさすがに怖くなった私は(恐怖というより畏怖)畳の上に身を伏せて、ある言葉を繰り返しつぶやく

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「スピード・レーサー」

○「スピード・レーサー」
 映画「スピード・レーサー」を観てきた。昭和40年代アニメ「マッハGoGoGo」のハリウッドSFX実写版という以上の予備知識を持たないで、懐かしさと期待を持って観に行った。封切日に映画館に行くなどとは、私としては破天荒。それだけ気が動いたということだろう。
 感想としては、人情、根性、浪花節、アクション、何から何までてんこ盛りのジェットコースター映画で、眼が回るよう。つまりウォシャウスキー兄弟は、最高で本格派のB級映画を作ろうとしたわけだ〈きっと「トロン」にも影響を受けたに違いない〉。
「ネタバレ」になるので詳しいことは書かないが、まず導入部、幼年時代の主人公がレースの空想にふけるシーンで流れる音楽が、当時のテーマソングの旋律。ここでもう「ああここまで「本歌」を使っているんだ」と、それだけで込み上げてくるものがある(後で調べたら、このテーマソングはアメリカでも英語に吹きかえられて、そのまま使われていた)。
 キャラクターも殆どそのまま。父親役のジョン・グッドマン(ベストキャスティングだろう)が、元レスリング・チャンプとして悪漢を頭上でぐるぐる振り回し投げつける場面は、同じく吉田竜夫が描き、TVドラマとして実写化された「チャンピオン太」の必殺技を思い出させて、もしかしてそんなものまで取り入れているのかと驚きもし、また感心しもした。
 ストーリーについて言えば、作劇上、「ここで(余韻を残して)終わっておいていい」という場面で終局させずに、あえて最後まで突き進む。しかも終結部分もあまりに予定調和的で、「次へのエネルギーを生み出す破綻」という点からは物足りないところもある。
 しかし監督兄弟は、「そんなことは百も承知の上で、わざとこういう風に作りましたよ。どうですか、所詮これはおとぎ話なんですからね、〈それで市が栄えた〉をやったわけですよ」と批評者に挑戦しているのだろう。実にやることがあざとい。
 エンド・ロールではテーマ・ミュージックが流れるが、「マッハGo!」と日本語の歌詞から入り、そこに英語の歌詞がかぶさって、しだいにさまざまに変奏されていき、最後の部分 "Go, Speed Racer...'"  に再び「マッハゴーゴー……」と懐かしい日本語の歌が重なっていく見事なオマージュとなっていて、ここでも危く涙滂沱となりかけた〈結局、映画の本筋とは違うところで感動しているわけだ〉。
 とうとう、マッハ号のステアリングを模したキーホルダーを、ボルボ240オンマニ号のキーにつけてしまうという「おまけ」までついた、楽しい映画だった。

*蛇足1:ニュータウンのシネコンで観たのだが、土曜日の午後、初日というのにぱらぱらの入り。近頃はこんなものなのか?
*蛇足2:最近の映画館では、本編上映前に、くどいほど「マナー遵守」のお知らせを流す。そんなに低下したのか?
*蛇足3:同日「インディ・ジョーンズ4」も観たが、結局スピルバーグは「アメリカン・グラフィティ」に帰りたかったのだな、そしてそれと「未知との遭遇」を合体させたのだなという感じ。
 

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「天声人語」を読んで

●「天声人語」を読んで
 今日の朝日新聞「天声人語」を読んでひらめいたのだが(というより「天声人語」が匂わせたのかもしれない)、地球温暖化キャンペーンといい、石油価格高騰連鎖値上げといい、ひとびとをいわゆる「スローライフ」に否応なく誘導しようとする「仕掛け」なのではないだろうか。
 そうして、すでに穀物遺伝子や代替エネルギーの技術をすっかり握っているメジャーが、石油にかわってスローライフ産業とビジネスを、再びことごとく独占支配するという、こういう段取りだろう。
 ひとの善意と良心をも、賭けの当てものにしようというわけだ。

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エバンゲリオン

○エバンゲリオン
 昨日の夜。
 とある郊外ターミナルの駅前にある寿司屋の小上がりにいると、カウンター席の方から、「エバンゲリオンを……」と話す声が聞こえる。
 座っているのは二人のおじさん。常連らしく、野球帽とジャンパーのスタイルで、煙草をふかしている姿から、すぐに「パチンコ、スロットの話」と当たりがつく。その後の展開から、推測に間違いないことが分かる。
 カウンターカルチャー、サブカルチャーの旗手のごとくに囃された作品が、資本主義の権化のような娯楽と、それをわけもわからず楽しむ初老の男たちに消費され尽しているというのは、当然ながらも面白かった。

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原油下落か

●原油下落か

原油、「確実に下落方向に」=産消国会合受け-経産次官
時事通信(06月23日16時25分)

 経済産業省の北畑隆生事務次官は23日の記者会見で、原油産消国会合で生産増強方針などが示されたことを受け「(原油相場が)直ちに下落するかと言われたら分からないが、確実に下がる方向に動いていく」と述べ、同省が適正水準とみなす1バレル=60ドル程度に将来的には収れんするとの見通しを示した。その上で「『(最高値圏の)140ドルを突破して200ドルにいく』といった分析はもう非現実的になった」と強調した。 

[時事通信社]

 結局こんなことだ。
 しかしこの間に経済構造はどこかで、どんな風にか、確実に変えられてしまったはずだし、それで得する人がいるし、ここしばらくの原油取引狂乱を演出して儲けた向きが、必ずあるはずなのだ。

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