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1989年6月4日

●1989年6月4日
 第2次天安門事件から、もう19年経ったのだ。来年は20年となる。振り返る動きが出るだろうか。
 私は当時、北京の某大学留学生としてその渦中に居り、大使館の仕立てた避難バスに乗って北京空港にたどり着き、日本から飛んできた避難救援機によって明け方の羽田空港に帰還した人間の一人だ。
 当時の私たちが夢見た中国の民主化は、経済方面のみの過熱の中で、あらぬ方角へと飛び去ってしまった。
 そして現在、私の勤める学校で学ぶ中国人留学生は、天安門事件のことなど生まれたばかりで何も記憶も認識もないし、まともにバブル中国の中で育って、江沢民の愛国教育すらどこへやらの、中国版新若者たちだ。

 今朝の夢:銀行で札束(さまざまな国の紙幣が混ざっている)を受け取るが、財布が見当たらず、探している。探しながら「こんなことでは日本人は駄目になる」と、繰り返し独り言をつぶやく。誰かが私の口を借りてしゃべっているという感じ。

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